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2016-02-04 05:07 | カテゴリ:クラシック音楽

前回、ハ長調におけるドミソ(I)とファラド(IV)の主音倍音強度の違いを説明しました。

それでは次に、ソシレ(V)の和音について考えましょう。

まず、根音ソ。この音の自然倍音列には、ハ長調の主音「ド」が登場しません。
次に第3音シ。これにも同じく登場しません。
そして第5音レ。これは第7倍音としてドに近い音が登場しますが、ほとんど弱くて聞こえません。

つまり、ソシレ(V)のハ長調における主音倍音強度は、かなり低いのです。
ここまでわかったことを、おさらいしておきましょう。

ハ長調の長三和音における、主音倍音強度は

主和音ドミソ(I)を基準とした時、ファラド(IV)はより大きく
ソシレ(V)はかなり小さい

となります。

ソシレもファラドも同じ長三和音です。
また主和音ドミソに対して、ソシレは「上に」完全五度の関係にあり、ファラドは「下に」完全五度の関係にあります。
もしくは主和音ドミソに対して、ソシレは「下に」完全四度の関係にあり、ファラドは「上に」完全四度の関係にあります。

このように、ファラドとソシレは、ドミソに対して「対称的」な位置関係ですが、その主音倍音強度は「対照的」と言えます。

ドミソ(I)→ ドファラ(IV) → ドミソ(I) という変終止(通称:アーメン終止)は、ミソ→ファラ→ミソという音程上のアーチ構造の他に、主音倍音強度においても、「中→強→中」というアーチ構造を持っていると言えます。

一方、ドミソ(I)→ シレソ(V) → ドミソ(I)という全終止(いわゆる起立・礼・着席)は、ドミ→シレ→ドミという音程上の逆アーチ構造の他に、主音倍音強度においても、「中→極小→中」※という逆アーチ構造を持っていると言えます。

この主音倍音の極端な現象が、「帰りたい」「戻して欲しい」感をVの和音に付与している可能性があります。
それは、一般的に言う「導音→主音」の力学より強いのかもしれません。

※演奏上のセオリーとしては、ソシレ(V)はドミナント和音なので緊張させ、カデンツにおいてドミソ(I)よりも強く鳴らし、その後のドミソ(I)は解決感を出すためにより弱く、というのがあります。


ファラドとソシレは、同じ長三和音でありながら、ハ長調における機能は大きく異ることが分かりますね。


次回は、その他の和音について見ていきましょう。

つづく…
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