2016-02-04 02:23 | カテゴリ:クラシック音楽

前回は「自然倍音」についておさらいしました。

自然倍音

上の図をもう一度ご覧ください。
もうお気づきになったかもしれませんが、ハ長調(Cメジャー)の主和音ド・ミ・ソは、第5までの倍音と一致します。

つまり、ドミソと3つのピアノの鍵盤を押さなくても、ひとつドと弾いただけで、ドミソの和音が「倍音として」微かに聞こえていることになります。

つまり、「明るい主和音」とは、主音が本来持つ倍音の「自然数で、端正」な関係に則っている音ということになります。

では、ハ短調(Cマイナー)の主和音、ド・ミ♭・ソはどうでしょうか?

長調との違いは、ミが♮(ナチュラル)か、♭(フラット)かです。

さて、残念ながらこのミ♭は、主音ドの上の自然倍音列の中には、登場しません。
つまり、主音に対する「自然数で、端正」な関係ではない音ということになります。

このミ♭が、本来ドが持っている、明るい倍音「ミ♮」と衝突し、打ち消してしまいます。

その結果、長調のド・ミ・ソが「クリアで明るい響き」であるのに対し、
短調のド・ミ♭・ソは「マットで暗い響き」となります。

さて、今度は音階についてです。
ハ短調の和声的短音階は、ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ・ド…ですね?

ミ♭だけでなく、ラにも♭がついています。

これは何故でしょうか?どうして♮ではダメなのでしょうか?

少し考えてみた結果、答えっぽいのが一つ思いつきました。

つまり、ラ♮だと、その倍音のミ♮がクリアに主張してしまい、ハ短調のマットな世界観がぶち壊しになってしまうのです。

あくまで個人的な推察の一つなので、他にも理由はあるとは思いますが、当たり前と受け止めてしまっている音楽の決まりに対して「なぜ?」と問い、考えてみると、案外ちゃんと理由はあるのだなあと納得してしまいます。

次回、自然倍音と和声について。

つづく
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