2016-01-27 02:00 | カテゴリ:アニメ音楽

『Q』の音楽、特に序盤は、『ふしぎの海のナディア』(1990)からの引用があります。

ナディアは、エヴァ旧TVシリーズよりさらに以前。庵野さんも鷺巣さんもかなり若い頃の作品ですが、その作風のカラーは今に至るまで、あまり変わっていないような気がします。
「ナディア」と「エヴァ」は、時間軸は異なるが、世界の舞台は同じ…という俗説もあるくらいにして、音楽を引用してしまっても、意外と違和感は無かったのではないでしょうか。

なので、その音楽は「おっさんホイホイ」の効果を持っており、劇中の状況はチンプンカンプンなのに無条件で燃えてしまった、という方が多かったのでは、と思います。

そして旧TVシリーズの「新世紀エヴァンゲリオン」が、それ以前の日本の特撮や海外のSFのパロディとオマージュによるものだとすれば…

今回の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は、庵野さん自身のこれまでの作品の「セルフパロディ」の色合いが強いと思います。(ex.旧TVシリーズ、旧劇場版の特定の絵を、意図的に文脈を変えて新劇で用いたり、さらには改変、否定したり)

なので、『Q』の大気圏外ミッションやAAAヴンダーという存在の突飛性を、ナディアの音楽の使用による「サービス」によって、半ば茶化しているような印象も受けます。

また、「公式が最大手」の異名もあるシンジとカヲルの濃密な絡みは、その「サービス」の過激さによってもはやギャグになっていると思います。

…しかし

そうしたサービスによるハートウォーミングなシーンを除くと、今作は基本的に鬱回です。

なので、音楽もナディアの「燃え」と連弾ピアノ曲の「萌え」、『第9』の「後の祭り」感を除くと、基本的に超シリアスで、ダークです。

そのシリアスさは、『序』『破』とは一線を画します。

クラシックの作曲家(イギリス)で例えるなら、それまではウィリアム・ウォルトン風、『Q』はベンジャミン・ブリテン風です。実際、ブリテンの合唱曲によく似たサウンドの箇所も出てきます。なんとなく闇属性です。

次回以降、そうした曲に焦点を当てて考えていきたいと思います。

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