2016-04-16 19:29 | カテゴリ:映画音楽

アニメ『ふしぎの海のナディア』よりレクイエム

『シン・ゴジラ』予告

さて、この2つの音楽は共に、庵野監督の作品につけられた、鷺巣詩郎氏の作曲作品だ。

上は庵野監督のデビュー作ともいえる、ふしぎの海のナディア(1990〜91)。

下は2016年夏公開予定の、『シン・ゴジラ』。

この『シン・ゴジラ』の音楽について、前回の記事で「これは初代ゴジラ(1954)の伊福部昭の〈海底下のゴジラ〉へのオマージュである」ということを述べてきたが、書き終わった後でなにか引っかかったので、2chのエヴァ板の、『シン・ゴジラ』についてのスレを覗いてみたら、興味深いレスがあった。

それが、「あの曲は、ふしぎの海のナディアのコレだよ」という内容のものであり、リンクでYoutubeへの動画へ飛んだ。

確かに2つを聴き比べてみると、よく似ている…というより、テイストとしてほぼ同じだといえる。そしてやはり、音型の一部も一致する。

ここ最近、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』において、過去作ナディアの音楽を転用していることを鑑みると、確かにその可能性も高いだろう。

つまり、前回の記事での分析内容も加えてみると、この『シン・ゴジラ』の音楽は、伊福部昭の「海底下のゴジラ」+鷺巣詩郎の「レクイエム」の重なったもので出来ているということになる。

前記事では、「ゴジラの復活」を音型で表しているのだ!と息巻いてしまったが、なんということだ。

「レクイエム」は死者への鎮魂歌である。

うーむ…ややこしい…どういうことだろうか…

…いや、ここで難しいことを考えるのは、やめよう。

答えは、当日、劇場で見てみてから出すことにします。



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2016-04-15 22:03 | カテゴリ:映画音楽

ゴジラ(1954)より 伊福部昭作曲(海底下のゴジラ)

『シン・ゴジラ』予告 

さて、最初にこの2つの曲を聴き比べて欲しい。

上が、1954年の初代のラストシーンに流れる、伊福部昭作曲の「海底下のゴジラ」である。
「ゴジラ、ゴジラ」で有名なドシラ、ドシラの音型が、ここでは移置され♭ミレドになり、音価が引き伸ばされている。
♭ミーーレーードーーレーー♭ミーー…と、ゴジラの死と浄化を、美しい弦楽器群で描いているのだ。

そして、下が最新作『シン・ゴジラ』の予告の(十中八九、鷺巣詩郎の)新曲である。
コーラスの上のメロディーに紛らわされず、中声部の(第2ヴァイオリンかヴィオラあたりの)音を聴きとって頂きたい。

なんと、ドーーレーー♭ミーーレーー…と、「海底下のゴジラ」と同じモチーフを反行させているのである。



…これは、単なる偶然だろうか?

いや、ここまで来ると、単なる引用、オマージュやリスペクトというもので済ませるのも物足りなくなる。

もっと掘り下げたい。

日本の公開名は「シン・ゴジラ」だが、海外には「Godzilla Resurgence」と銘打ってあるようだ。
すなわち、「ゴジラ復活」である。

しかしその予告の曲というは、伊福部が「ゴジラの死」を描くために用いた音を「逆行」させているのだ。

「死」の逆、「誕生」もしくは「復活」。

「死と新生」。


…いやはや、また一本取られましたよ。


ということで、僕はあの「シン・ゴジラ」が、初代ゴジラが骨になった状態から、奇跡的に復活した「同一ゴジラ」であるという設定であることに賭けたいと思います。

予告を見た外国人が、リアクションをYoutubeにアップしているですが、そのコメントに「He looks like a zombie(ゾンビみてえだ)」という反応が複数ありましたが、あながち間違いではないのかもしれません。


(つづく)
2016-04-15 21:14 | カテゴリ:映画音楽
『シン・ゴジラ』予告動画

7/29公開となる、日本製ゴジラ最新作。

つい先日4/13、上の動画が予告として発表されました。

さっそく世界中のゴジラファンが、目をむいて興奮しています。

僕はゴジラマニアではありませんが、初代ゴジラ(1954)の色褪せることのない魅力は知っているし、1998年ハリウッドゴジラというトカゲパニック映画もリアルタイムで見たし、つい最近の2014年ハリウッドゴジラを映画館で見て、その熱量に圧倒されたことも記憶に新しいので、全くのゴジラ素人ではないつもりです。

しかし、最初の怪獣映画体験といえば、むしろ小学生の頃に見た平成ガメラシリーズであったし、それに比べて同時期のゴジラはなんだか「見劣りする」感があって、苦手でした。日本版最終作と謳った「ファイナルウォーズ」の頃には、全く興味を失っていました。

しかし、平成ガメラの樋口真嗣特撮監督と、その親友…このブログで何度も取り上げているエヴァンゲリオンの庵野秀明監督とが手を組んで作る、久々のゴジラ最新作ということなので、流石に僕も前のめりで情報をチェックしていました。

…しかし、不安しかありませんでした。

なにせ、あの莫大な予算が組まれ、莫大なヒットを生み出した、2014年ハリウッドゴジラの記憶が新しいうちに打ち出す、日本版です。

最初のシン・ゴジラの「特報」(人々が逃げ惑うだけの)は、かねてから抱いていた本作への不安が爆発し、失敗を確信しました…



あまり期待をこめない感じで見た今回の予告トレーラーによって、印象がガラリと変わりました。

「あれ!?これイケるんじゃね?」

まず、第1に、ゴジラのビジュアル。
これはもう、デザインが秀逸。異形だし、破壊神っぽいし、なにより、ワケわからんほどの「悲痛な怒り」に満ち満ちています。巨神兵とエヴァとゴジラの「神性」と「悪魔性」と「破壊性」が見事に融合しています。
和製でありながら、ゴジライメージデザインの前田真宏さん(マッドマックス最新作に関わった)特有の、若干アメコミっぽい雰囲気があるのも、海外ウケするポイントでしょう。

そして第2に、音楽。
予告動画の映像は、1曲の音楽によって完全に統制され、冒頭のゴジラの咆哮を除いて、劇中の会話音声などが伏せられています。新劇エヴァの予告スタイルですね。とても効果的です。

予告の曲の詳細は公表されていませんが、間違いなく鷺巣詩郎さんの手によるものでしょう。
最近のヱヴァンゲリヲン新劇場版のスタイルで書かれています。
またこれも意外と外国人にはウケがよろしいようです。

さて、ここは音楽研究をテーマにしたブログなので、さっそくこの曲について語っていきたいと思います。

後編へ続く!