音楽研究☆CHIMERATA!
アニメ音楽、映画音楽、ゲーム音楽を、クラシック音楽の視点から紐解く、研究エンタメ系。
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2016-08-01 12:34 |
カテゴリ:映画音楽
Who will know -誰が知るだろうか-
この楽曲が流れる、放射火炎のシーンは、極めて美しく、悲劇的ですよね。
英語の歌詞の和訳です。(意訳もあり)
↓
Who will know -誰が知るだろうか-
誰が私を知るだろうか。
私がこの世を去った時には。
誰も知ることなく、私は失われ、私の願いの痕跡すら遺されない。
しかし、私は続けざるを得ない。
…恐怖…涙…何が私に降り懸かろうとも
私は伝えねばなるまい。
私の心を…虚無を!
私の息の根がある内は…虚無が…希望すらない虚無が、纏わりつく。
私の眼に映るのは、果てのない…深淵へと続く斜面のみ。
しかし、私はまだ求めている。
僅かな希望を。
私が欲しいのは…
一条の光。
私を殺す、その闇を
終わらせる
ヒトスジノ、ヒカリ。
…以上。
…いかがだったでしょうか?
実に濃厚な庵野ワールド。14歳くらいの人間が囚われる、絶望、空虚。そしてチカラ。
ネットでは、ある説が囁かれています。
冒頭のボートの持ち主…つまり、消息を絶ったマキ博士(妻を見殺しにした世界を憎んでいた)が、「私は好きにした、君たちも好きにしろ」と、ゴジラへと変身した、生まれ変わった、と言うものです。
(シーンとしては、映画「プロメテウス」の冒頭みたいな自殺シーンでしょうか。)
この歌詞が、誰の独白を示しているかは、明らかでしょう。
ギリシャ悲劇を意識したという鷺巣詩郎さん、流石でした。
つづく。
この楽曲が流れる、放射火炎のシーンは、極めて美しく、悲劇的ですよね。
英語の歌詞の和訳です。(意訳もあり)
↓
Who will know -誰が知るだろうか-
誰が私を知るだろうか。
私がこの世を去った時には。
誰も知ることなく、私は失われ、私の願いの痕跡すら遺されない。
しかし、私は続けざるを得ない。
…恐怖…涙…何が私に降り懸かろうとも
私は伝えねばなるまい。
私の心を…虚無を!
私の息の根がある内は…虚無が…希望すらない虚無が、纏わりつく。
私の眼に映るのは、果てのない…深淵へと続く斜面のみ。
しかし、私はまだ求めている。
僅かな希望を。
私が欲しいのは…
一条の光。
私を殺す、その闇を
終わらせる
ヒトスジノ、ヒカリ。
…以上。
…いかがだったでしょうか?
実に濃厚な庵野ワールド。14歳くらいの人間が囚われる、絶望、空虚。そしてチカラ。
ネットでは、ある説が囁かれています。
冒頭のボートの持ち主…つまり、消息を絶ったマキ博士(妻を見殺しにした世界を憎んでいた)が、「私は好きにした、君たちも好きにしろ」と、ゴジラへと変身した、生まれ変わった、と言うものです。
(シーンとしては、映画「プロメテウス」の冒頭みたいな自殺シーンでしょうか。)
この歌詞が、誰の独白を示しているかは、明らかでしょう。
ギリシャ悲劇を意識したという鷺巣詩郎さん、流石でした。
つづく。
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ありがとうございます
ピコ
この和訳を読んで何故か涙があふれました。映画館では泣かなかったんですが不思議ですね。全部の感情が溢れてきました。いま泣きながらコメント送ります。
2016-08-02 16:41 URL [ 編集 ]
ピコさん、ありがとうございます。
僕も和訳してて、意味を知った途端、ぶわっと涙目になりました。
本編では、「無念さ」を感じることなく、ただただ「美しい」と感じました。悲劇の美しさとは、そういうものでしょう。
僕も和訳してて、意味を知った途端、ぶわっと涙目になりました。
本編では、「無念さ」を感じることなく、ただただ「美しい」と感じました。悲劇の美しさとは、そういうものでしょう。
2016-08-02 17:26 URL [ 編集 ]
はー
風立ちぬで世界に対する諦観を描き、引退を宣言した宮﨑駿へのアンサーがシン・ゴジラであるとする評が岡田斗司夫さん等を筆頭に出回り始めているようです。
ジブリを崩壊させかけた宮﨑監督こと王蟲=牧博士=ゴジラ=岡本喜八=本多猪四郎の歌であり、庵野監督こと矢口はその全てを受け継いだのだと見ると・・・凄い歌詞だと思います
ジブリを崩壊させかけた宮﨑監督こと王蟲=牧博士=ゴジラ=岡本喜八=本多猪四郎の歌であり、庵野監督こと矢口はその全てを受け継いだのだと見ると・・・凄い歌詞だと思います
2016-08-14 12:37 URL [ 編集 ]
むー
翻訳、拝見しました。色々な角度から見返すことができる映画だけあって、解釈も色々ですねえ。(某動画投稿サイトでは「シン・ゴジラ自身の独白」という解釈もあったような…)
私には、この映画で映像的には重点的に描かれることが無かった、無数の名もなき大衆たち(人間たち)の直面する死を歌っているようにも思われます。(…もっとも多くはあの場所から避難してたようにも思われますけれど、まあさておきw)
生き物として死に抗うことを宿命づけられながら、死へと続く傾斜を堕ちていくだけの悲しみと、そんな人たちへの愛おしさが湧いてきて哀しい…。投稿動画サイトでもこの音楽はトラウマになったとコメントする人が多いようですね。
私には、この映画で映像的には重点的に描かれることが無かった、無数の名もなき大衆たち(人間たち)の直面する死を歌っているようにも思われます。(…もっとも多くはあの場所から避難してたようにも思われますけれど、まあさておきw)
生き物として死に抗うことを宿命づけられながら、死へと続く傾斜を堕ちていくだけの悲しみと、そんな人たちへの愛おしさが湧いてきて哀しい…。投稿動画サイトでもこの音楽はトラウマになったとコメントする人が多いようですね。
2016-08-14 19:56 URL [ 編集 ]
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